会心確率とばらつきを十回攻撃で見る

クリティカル率 計算で30%という入力を使っても、十回攻撃すれば必ず三回会心するわけではありません。期待回数、一回以上会心する確率、ダメージのばらつきは、それぞれ違う問いへの答えです。この記事では通常100、会心200という架空の攻撃を使い、十回の試行で何を読み取れるかを具体的に確認します。独立した同条件の判定を前提にしています。
十回の期待回数は三回
会心率30%の独立した攻撃を十回行うと、会心回数の期待値は10×0.3で3です。これは多数の十回セットを考えたときの平均であり、すべてのセットが三回になることを意味しません。会心ゼロのセットも、六回のセットもモデルの中に含まれます。
ヒット数が七回なら期待回数は2.1です。回数の平均が小数になるのは自然で、実際に0.1回の会心が起こるわけではありません。ツールの会心回数の期待値は、整数の実測回数と区別して読んでください。
一回以上は反対の確率から求める
少なくとも一回会心する確率を出すときは、一回も会心しない確率を先に考えます。会心しない確率が0.7で、十回が独立なら、すべて非会心になる確率は0.7の十乗です。これを1から引くと、一回以上会心する確率は約97.18%になります。
高い数字でも必ず成功するわけではありません。約2.82%は十回とも会心しない可能性として残ります。また97.18%は、ちょうど一回の会心が出る確率でも、合計期待値を超える確率でもありません。質問の言葉を正確に合わせることが大切です。
回数を増やしたときの変化
会心率30%で一回以上会心する確率は、一回なら30%、二回なら51%、三回なら65.7%です。回数を増やすほど成功の機会は増えますが、30%を単純に回数倍した値ではありません。四回で120%になるような足し算は、重なった成功を二重に数えています。
十回では約97.18%へ近づきます。さらに回数を増やせば1へ近づきますが、0%の会心率である限り回数を増やしても会心しません。100%なら一回で確実です。ツールはこの両端を特別に扱い、対数計算の未定義な値を避けています。
合計ダメージは会心回数で決まる
通常100、会心200を十回攻撃すると、会心回数kに応じた合計は1000+100×kです。会心ゼロなら1000、三回なら1300、十回なら2000になります。期待合計1300は、期待回数3をこの関係へ代入した平均として理解できます。
この例では会心時の追加分が毎回100で一定です。攻撃の倍率が違う場合や、会心で追加効果が発動する場合は、回数だけで合計を決められないことがあります。実際のゲームの二次効果まで含めたダメージ分布を自動で求めるものではありません。
標準偏差は揺れの尺度
独立した会心判定では、会心回数の標準偏差は√[n×p×(1−p)]です。通常と会心の差を掛けると、合計ダメージの標準偏差になります。十回、30%、差100では√2.1×100で約144.91です。期待合計1300の周囲で結果が揺れる大きさを表します。
標準偏差144.91を、必ずプラスマイナス144.91以内へ入る範囲だと読んではいけません。確率分布全体の尺度であり、最大誤差や保証区間ではありません。ツールはこの値から勝手に信頼区間や成功確率を表示せず、理論上の合計範囲と分けています。
理論範囲と典型的な結果は違う
会心率が0%より大きく100%未満なら、この例の理論範囲は1000から2000です。ただし両端が同じ程度に起こりやすいわけではありません。十回全部が会心する確率は0.3の十乗で約0.00059049%となり、非常に小さな値です。
会心率0%なら合計1000に固定され、100%なら2000に固定されます。CritCalcioの範囲表示は、このような確率がゼロの結果を除いた端点です。範囲の幅だけを見て、平均の近くの結果まで同じ頻度で起こると解釈しないでください。
回数を増やすと相対的に安定する
同じ条件の攻撃を百回に増やすと、期待合計は13000、標準偏差は約458.26になります。十回のときより標準偏差の絶対値は大きい一方、期待合計に対する割合は約3.53%で、十回の約11.15%より小さくなります。合計とばらつきは同じ割合で増えません。
これが長い区間で平均が安定して見える理由の一つです。ただし独立性や確率が維持される前提が必要です。途中でバフが切れたり、敵の状態が変わったりする場合は、百回を同じ条件としてまとめる前に区間を分けてください。
ちょうど三回の確率は別の問い
会心がちょうど三回になる確率は、どの三回で会心するかの組み合わせを数える必要があります。十回から三回を選ぶ組み合わせ120に、0.3の三乗と0.7の七乗を掛けると約26.68%です。期待回数が三回でも、三回が必ず起こるわけではないことがわかります。
現在のツールは任意の回数kの確率表を出す機能を持ちません。一回以上の確率、期待回数、標準偏差を表示します。ちょうどk回や閾値を超える確率が必要なら、二項分布の計算を別途行い、同じ独立判定の前提を使ってください。
共有会心だと何が変わるか
十ヒットすべてが一つの会心判定を共有する仮定では、一回以上会心する確率は30%のままです。合計は1000か2000の二択となり、期待合計は同じ1300でも標準偏差は約458.26になります。独立十回の約144.91とは大きく違います。
平均が一致するから独立モデルで十分、とは言い切れません。安定性や成功率を比較したいときは、会心がどの単位で判定されるかが重要です。表示上のヒット数をそのまま確率計算の試行回数としてよいか、対象作品の仕様を確認しましょう。
具体例を自分の条件へ置き換える
まず通常100、率30%、倍率200%、十回、五秒を入力し、期待合計1300、会心回数3、一回以上97.18%、標準偏差144.91を確かめます。次に会心率を0%と100%へ変え、範囲が一点になることを確認すると、各出力の役割を理解しやすくなります。
自分の装備で比較するときは、通常値、会心倍率、判定の独立性を先に確認してください。短い戦闘の成功を知りたいのか、長期平均の伸びを知りたいのかを決め、その問いに合う値を読みましょう。会心率の入力が同じでも、回数と条件によって答えの意味は変わります。
表示桁数で消える小さな確率
確認用の条件
会心率が低く回数も少ない条件では、確率が0.01%より小さい場合があります。ツールは読みやすさのため二桁で表示するため、0%と表示されても内部計算で完全なゼロになったとは限りません。逆に非常に高い確率が100%へ丸めて表示されても、入力率が100%未満なら数学上は外れる可能性が残ります。
結果を読むときの注意
例えば会心率99%を三回独立に試すと、一回も会心しない確率は0.01の三乗で0.0001%です。一回以上の確率は99.9999%ですが、二桁では100%に見えます。入力した確率と回数、表示の丸め方を合わせて読む必要があります。絶対に成功すると解釈してはいけません。
小さな確率を厳密に扱う用途では、表示値を再入力して計算を続けるのを避け、式から元の精度で計算します。現在のツールは説明や装備比較のための表示で、極端な尾の確率を精密に表示する専門統計ソフトではありません。上限・保証・共有判定を確認し、数値の見た目よりも前提を優先してください。
よくある質問
標準偏差の範囲に必ず収まりますか?
いいえ。標準偏差はばらつきの尺度で、保証された上下限ではありません。理論範囲とは別に読んでください。
一回以上会心する確率は命中率も含みますか?
含みません。入力したヒットが成立したうえでの会心判定を考えます。外れや命中補正は別のモデルが必要です。
計算条件をそろえて試す
この記事の前提を確認したら、会心のダメージ計算ツールで自分の条件を入力してください。続けて、会心のダメージ計算で避けたい入力ミス、会心率と会心ダメージを装備比較する方法も読むと、比較の目的と出力の意味を整理できます。


